理系の弁護士職人

実は、実家が製造業を営んでいて、私もその取締役を務めているんです。精密金属金型によるプレスの打ち抜き加工を得意としています。

具体的には、半導体のリードフレームという部品を作っているんですけど、最近、新規事業を立ち上げました。それが、なんと飛行機の部品なんです。

岐阜にある会社なんですが、東海地区は今、MRJ(国産初の小型ジェット旅客機)で非常に盛り上がっていますし、もともと、東海地区は飛行機に関係する会社も多いんです。そこに、うちも参入していこうと。

私は大学も機械工学科だったので、こういった“ものづくり”にはわくわくしています。根っからの職人肌なんですよ。

法律との出会い

もともとは、ある大手の総合研究所で、機関投資家向けのシステム開発や、年金資産の運用に関してモデルを使ったシミュレーションによるリサーチなどを担当していたんです。
システム開発や資産運用は、数学を使うような仕事で、法律にはまったく関係のないところ。そこで、あるとき金融庁が資産運用会社向けにコンプライアンスマニュアルをつくったので、それを遵守するようにとのお達しが出されたんですね。

お客様が資産運用の会社だったので、そこにコンプライアンスマニュアルを遵守させるような広い意味でのシステムをつくっていくのが私のミッションになりました。

法律のことなんてまったくわからなかったんですけど、それが法律に触れた最初のきっかけでした。

ベストな事業承継を目指して

そうした実家の家業と、これまでのサラリーマン経験があったので、弁護士になってからも、企業や相続に関する事案に興味を持って取り組んできました。

通常、相続の場面で弁護士が入っていくのは、トラブルが起こったあとなんですよね。反対に、相続対策というと、生前贈与などの税金対策がほとんどで、税理士さんの仕事になっちゃうんです。
そういうときの相続税対策は、社長に引退してもらい、会社が多額の退職金を払って、資産を減らし、会社の株価が下がった段階で後継者に株を譲るというのがセオリー。
でも、そうすると会社の価値は下がっちゃうんですよね。創業者にとって、会社は自分なんです。だからそもそも引退なんて考えられないし、ましてや会社の価値が下がるなんて耐えられない。会社の価値を毀損せずに、事業をスムーズに承継していくという相続対策を広めていきたいなと考えています。そういうことを研究している先生ともつながりがあるので、連携して考えていきたいですね。

相続問題は、発生してしまうとできることはかぎられてしまうし、誰がやっても同じことしかできなくなってしまいます。ドラブルが起こる前に最善の解決策を考えることで、困っている方のお悩みを解決できたら、これほどうれしいことはありません。

経歴

東京弁護士会所属
早稲田大学理工学部機械工学科 卒業
東京大学法科大学院 卒業

資格

日本証券アナリスト協会検定会員
高度情報処理技術者(ネットワークスペシャリスト)

人となり