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弱さに克ち、強さを知る

あるとき、夫のDVに困り果てて、着の身着のままで相談にきた奥さんがいたんです。夫は暴力的で、奥さんの稼ぎも全部自分のために使ってしまうような人。離婚なんて言い出したら殺されるかもしれないと、悩んで悩んで、わらにもすがる思いで事務所にやってきたんです。

その事件を引き受けたら、その日から事務所に毎日電話がかかってくるようになりました。電話で怒鳴ったり、脅したり、大変でした。事件としては、何とか離婚が成立しましたが、その後も理不尽な連絡が続いていたため、奥さんに対して、自分にも住所を言わないで遠くへ行ってほしいとお伝えし、報酬金もいただきませんでした。

この事件は、自分にとって転機となりました。私だって弁護士である前に一人の人間ですから、嫌な思いもするし、恐怖を感じたりもする。それでも、依頼者が後ろにいるから、絶対にひけなかったんです。

パイオニアであり続ける

「そんなことやるんだ!」っていう周囲のリアクションが楽しいんですよね。誰もやらないことや、思いもよらないようなことをやって、人を驚かせたいんです。だからこそ、リクルートという大企業で営業職をしていたのに、弁護士になろうと決めたのかもしれません。
周囲はとても驚きましたし、家族からは大反対を受けました。そのぶん、司法試験に合格したときの反応は、本当におもしろかった。

弁護士になったあとは、いろんな人に話を聞きに行きました。探偵さんとか、調査会社の社長とか、企業の社長をやってる弁護士さんとか。どんなところに弁護士のニーズがありそうか聞いてみたら、ある探偵さんが「繁華街がいいよ」って教えてくれたんです。

映画を見ていても、だいたい怖い人が出てきてトラブルが起こるのって繁華街でしょ(笑)。繁華街のお店もルールは守らないといけないから、弁護士がいたら怖さは半減、安心は倍増、弁護士がいたらみんなハッピーなんですよ。唯一困るとしたら、繁華街というイメージがつくのを嫌がる弁護士だけかもしれない。
僕はそんなこと気にしないから、繁華街で起こる事件を中心に扱ってみようと思ったんです。

あなたの守護神として

繁華街で起こる事件の関係者は、合理的な話ができなかったり、暴力的な人も多くいます。そういうリスクがあるから誰もやりたがらないのですが、だからこそ、自分がやる価値があると思っています。そしていつか「歌舞伎町の守護神」になりたい。そこから「すすきのの守護神」、「錦町の守護神」と広げていきたいなと。

もう一つは、こういう経験から、不当要求に関する経験値がとても上がったので、企業のクレーム対策だったり、学校のモンスターペアレント対策だったり、問題が起こる前の予防法務を提供していきたいですね。

経歴

東京弁護士会所属
慶應義塾大学法科大学院 卒業
2013年 弁護士登録
2015年7月 株式会社カストラ 代表取締役
(弁護士が役員を務める調査会社・コンサルティング ファーム)

人となり